装置紹介
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全身用フルデジタルMRI装置(Philips社製_MR5300)
この度病院移転に伴う大型機器整備としましてMRI装置の機器更新を行いました。
新しい装置はPhilips社製_MR5300で、磁場強度は前機種(1.5T)と同じでフルデジタル装置となります。
装置内の空間は、前機種(60cm)よりも広く(70cm)なり圧迫感が軽減されました。
また、2023年11月よりAI搭載となる高速化技術「SmartSpeed AI」による運用を開始致しました。
検査紹介
MRIとは、Magnetic Resonance Imaging(磁気共鳴画像)の略で、撮影にはX線ではなく、超電導コイルで作成した静磁場と高周波を使用し、体内の各組織に分布している水素原子の磁気共鳴現象を利用してコンピュータで画像を作成しています。
新装置特徴
- わずか7リットルのHe(ヘリウム)で超伝導状態を維持 ※従来装置は約1500リットルの液体Heが必要
- ヘリウムに依存しない持続可能なMR運用(Heの調達費用不要・検査運用のダウンタイムを最小限に)
- 従来と比較して最大75%軽量化され、高品質の画像と高い患者満足度を実現可能なBreeze coils
- 患者の痛みを和らげるComfortPlus Mattress
- Compressed SENSEにAIを統合したSmartSpeedにより優れたノイズ除去機能が搭載され、スキャン時間の短縮、高分解能のイメージングを実現。
特徴
- 従来の検査では困難だった脳幹部から脊髄等の中枢神経系の診断が可能。
- X線検査では描出不可能な靭帯、関節円板、炎症、腫瘍等も画像として捉えることが可能。
- 造影剤を使用せずに脳をはじめ全身の血管を描出することが可能。
上記の特徴を生かし、当院では脳ドック・ MRCPドックも行っております。頭蓋内の病変や血管病変に対し、早期発見に努めています。
検査を受けるための注意事項
MRIは、装置自体が大きな磁石のようになっており、強力な磁場が発生しています。
手術等で体内に金属や機器が入っている方は、医師や検査担当技師にお伝えください。特に下記に該当する方は検査ができない可能性があります。
- ペースメーカーをご使用の方
- 人工内耳をご使用の方
- 古いタイプの脳動脈瘤クリップをご使用の方
- 古いタイプの金属金具等を手術等で入れている方
また、撮像時に騒音(工事現場にいるような音)がします。そして、狭い装置に入っていただきますので、若干の圧迫感があります。不安に思われる方は医師や検査担当技師まで御相談ください。
臨床症例
症例:脳梗塞(左MCA領域急性期脳梗塞)
拡散強調画像(DWI)
脳頭蓋MRA
ASL(pCASL)
症例:髄膜腫
髄膜腫(術前画像)
症例:胸部MRA
胸部MRA
症例:陳旧性心筋下壁梗塞
心筋遅延造影(LGE)
症例:乳がん多発骨転移
DWIBS
症例:膵多発膿疱性病変
MRCPドック
症例:両側大腿骨骨頭壊死
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